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2020.09.16

E-0097. 装置の設置環境と湿度 — E.C

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装置の設置環境と湿度
 
発行:エスオーエル株式会社
https://www.sol-j.co.jp/
 
連載「測定の新常識!?SOLがお伝えするノウハウ!」
2020年9月16日号 VOL.097
 
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
無料にてメールマガジンを配信いたしております。
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
 
 
 
皆さん、こんにちは。
営業技術の張です。

今日はTomoScope装置の設置環境について話します。

今年は猛暑日が多く、しかし日々マスクを装着して大変でした。
最近やっと秋を感じて、気持ちがよくなっています。

測定機器には、周りの環境に対して人間のような感覚はないですが、
色んな拘りがあります。
温度はもちろん、結露や静電が起きないことも基本要求です。

結露は、物体が露点温度になると、
空気中の水蒸気が凝縮し、水滴が発生する現象です。

言い換えると、ある温度条件下で、水蒸気圧が飽和状態になり、
相対湿度が100%RHになると、結露になります。

公式で表すと、RH=e/es(t)  になります。
RHは相対湿度です。
e は実際の空気中の水蒸気圧、
es(t) はある温度における飽和水蒸気圧です。

結露の場合、相対湿度が100%になる為、e = es(t) の関係になります。
つまり、実際の空気中の水蒸気圧がその温度の飽和水蒸気圧と等しくなっています。

TomoScopeの場合、設置温度は 20℃±2K を推奨しています。
温度20℃の場合、相対湿度が70%の時、14℃の飽和水蒸気圧と等しくなります。
つまり、14℃及びそれ以下になると、結露します。
同様に、相対湿度が80%の時、表面温度が16.5℃以下になると結露します。

温度22℃の場合、相対湿度が70%で表面温度が16℃以下、
        相対湿度が80%で表面温度が18℃以下になると結露します。 

実際に新型のTomoScope装置内部の冷却ユニットは17℃に設定されている為、
梅雨季節にはいると、20~22℃の室温に対してかなり結露しやすいです。

結露すると、装置金属部品の腐食、電気回路のショートなどの危険性がある為、
結露を避けなければなりません。

結露を避けるには、湿度と温度の調整が最も有効な方法です。
上記内容により、相対湿度を70%以下にコントロールすれば、結露可能性がかなり低くなります。
または、室温を下げることで、冷却ユニットの設定温度との差が縮めば結露しにくくなります。


静電気は、人や物体が帯電或いは放電する現象です。
特に乾燥する冬になると、静電気が起りやすいです。

静電が起こると、電気的なノイズになり、測定精度に影響を及ぼす可能性があり、
ひどい場合には、装置を壊す可能性があります。

一般的に相対湿度が35%を切ると、静電気が起りやすいです。
静電気を避けるため、TomoScopeは相対湿度40%以上が好ましいです。
また、静電除外シートを設置する方法も有効です。


したがって、結露と静電気を防止するための予防対策として、
TomoScopeの装置設置環境は、湿度が40~70%と設定しております。

それでは、今日はこの辺で。
最後までお付き合い頂き、有難う御座いました。


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E.C

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