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2017.08.23

D-0129. スネルの法則の導出 — FK

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スネルの法則の導出 
 
発行:エスオーエル株式会社 
https://www.sol-j.co.jp/ 
 
連載「知って得する干渉計測定技術!」 
2017年8月23日号 VOL.129 
 
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 
干渉計による精密測定やアプリケーション例などをテーマに、 
無料にてメールマガジンとして配信いたします。 
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 
 
 
 
皆様初めまして、こんにちは。営業技術グループの桑野です。 
今月よりメルマガ配信メンバーに加わることができ、 
感動のあまり泣きながらこの原稿を書いております。 
 
Tropelの製品をメインに担当しておりますので、 
光学のお話がメインになるかと思います。 
私と一緒に基礎から光学を学びたいという方は、 
ぜひチェックしてみてください。 
 
 
では早速はじめたいと思いますが、 
光学の話といってもまずは入り口の入り口になります。 
 
今回はスネルの法則についてです。 
 
  n sinθ = n’sinθ’ 
 
『屈折の法則』という名前の方が馴染み深いかもしれません。 
弊社メールマガジン空間コヒーレンス調整による二次フリンジ除去 
の計算でも使っており、 
ほとんどの方が一度は使用したであろう公式です。 
 
 
何の内容にしようか悩んだ時、そういえば一度もスネルの法則を 
導出していないことに気づきました。 
使う公式は、まずは自分で導出することが 
重要(弊社高野の受け売り)ですので、 
記念すべき初回はスネルの法則の導出としました。 
 
内容はとっても簡単ですが、文章だと伝えづらいのがもどかしいです。 
一度絵を描いてみるとイメージしやすいかと思います。 
 
 
----------- 
 
まず、空気と水の境界面(界面)をイメージしてください。 
そして、平面波が空気層から水の層に進行している状況を考えます。 
 
波面に垂直な線を光線と言います。 
今、界面に垂直な線を立てて、それと光線のなす角度をθとします。 
つまり、入射角がθということです。 
 
屈折率について、空気は n 、水は n’とします。 
 
 
波面の一点が界面に到達しているとし、その点を X とします。 
また、同一波面の界面に到達していないある一点を P とします。 
 
その t 秒後、点 P の光が界面の点 Q に到達したとします。 
その時には、点 X の光は水中の点 R まで進行しています。 
 
すると、波面 XP が角度θで界面に入射した後、 
波面 RQ が角度θ’で屈折しているという図が描けます。 
 
 
波面は光線と直交するので、 
 
  ∠XPQ = 90° 
  ∠QRX = 90° 
 
また、作図してみると、直角三角形の性質から、 
 
  ∠PXQ = θ 
  ∠RQX = θ’ 
 
となることが分かります。 
 
これより、波面の一点が界面の点 X に到達した時から 
t 秒後の各光線の進んだ距離は、 
c を真空中の光速として、 
 
  PQ = (c/n )t = XQ sinθ 
  XR = (c/n’)t = XQ sinθ’ 
 
となり、上記二式を t でくくると、 
 
  t = (n XQ sinθ)/c = (n’ XQ sinθ’)/c 
 
とできるので、共通項を約分すると 
 
  n sinθ = n’sinθ’ 
 
となり、無事導出できました。 
 
----------- 
 
 
この他にも、フェルマーの原理から求めることもできます。 
このように、公式の導出方法は1つとは限らないので、 
色々な方法でチャレンジしてみるのも 
楽しいかもしれませんね。 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。 
来月も宜しくお願いします。 


-- 
桑野

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