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2016.01.27

D-0104. 白色干渉計粗さ測定機FlatMaster Raについて — TT

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白色干渉計粗さ測定機FlatMaster Raについて  
  
発行:エスオーエル株式会社  
https://www.sol-j.co.jp/  
  
連載「知って得する干渉計測定技術!」  
2016年1月27日号 VOL.104  
  
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。  
干渉計による精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、  
無料にてメールマガジンを配信いたしております。  
 
  
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇  
 
 
 
こんにちは、営業技術の中村将之です。 
 
 
1月もそろそろ過ぎようとしています。ここにきて急に寒さが厳しくなっているようですが、 
皆様、如何お過ごしでしょうか? 
 
実を言うと、私は1月17日から1月31日までドイツに滞在中であり、 
本原稿もドイツのホテルにて書いております。 
出国前の日本はそれほど寒くなかったのですが、出国とほぼ同時に寒くなり、 
関東では雪が降っているとインターネットニュースで知りました。 
帰国の頃はどうでしょう?まだ寒いのでしょうかね?? 
 
因みに、ドイツは凄く寒いです!!毎朝路面が凍り、最低気温は-10℃くらいです。 
日照時間も短く、日の出が午前8時くらい、日の入りが午後4時半くらいです。 
仕事中は外出する事が無いので、太陽の光を殆ど浴びずに過ごしています。 
 
 
さて、本題に入ります。今回は弊社で扱っております粗さ測定機に関して 
情報を提供したいと思います。Tropelは平面度測定機で有名ですが、 
実は1年ほど前から粗さ測定機もラインナップに加えました。 
本メルマガでも何度か取り上げられていますが、まだまだ認知度が低いようなので、 
私からも再度ご紹介したいと思います。 
 
装置名はズバリ"FlatMaster Ra"。走査型白色干渉計の粗さ測定機です。 
Tropelといえば、斜入射フィゾー干渉計のFlatMasterシリーズが有名ですね。 
同じFlatMasterシリーズではありますが、粗さ測定機では白色干渉方式を採用します。 
白色光を使った等光路干渉計は、非常に分解能の高いという特徴を持っています。 
 
走査型白色干渉計は顕微鏡のような構造になっており、対物レンズ内に参照平面と 
ビームスプリッターを有しています。ビームスプリッターによってサンプル表面に向かう光と 
参照平面に向かう光の2光線に分けられ、それぞれの光路長が同一になったときにのみ 
コントラストの高い干渉縞が得られるという原理です。 
 
ご存知の通り、様々な波長の光が混ざり合う事で白色光は構成されます。 
白色光の干渉は、複数の単色波長成分がそれぞれ干渉していると考えます。 
つまり、複数の単色波長が同一箇所で干渉を起こす点は一点しかなく、 
サンプルに向かう光と参照平面に向かう光が全く同じ光路長になった時のみです。 
即ち、この1点を正確に検出し面データとして繋ぎあわせる事が出来れば、 
表面粗さのプロットになるという事です。 
 
そんな走査型白色干渉計ですが、分解能の高さ故考慮しなければならない事があります。 
1つは、測定までのセッティングです。光路長が同一になった時にのみコントラストの高い 
干渉縞が得られるという事は、逆に光路長が合っていなければ一切干渉縞が見られないと 
言い変える事が出来ます。即ち、干渉縞が生じる点を自分で装置のZ軸モータを動かし 
見つけるという操作が必要です。面状態にもよりますが、干渉縞が見られるレンジは 
ほんの3um程度です。フォーカスの合う位置から±1.5umの間に対物レンズを持ってくる事が 
出来なければ測定する事が出来ません。慣れている人ならすぐに出来るかもしれませんが、 
慣れていないと大変な作業です。 
 
もう1つ考慮しなければならない事があります。それは、測定環境です。 
分解能が高いという事は、非常に繊細であるとも言いかえる事が出来ます。 
測定中に振動の影響を受けると、測定データにノイズが乗ってしまいます。 
粗さ測定機と聞くだけで、非常に扱いにくい装置だという印象を持っておられる方が 
多々おられるのではないでしょうか。 
 
これら走査型白色干渉計における懸念事項を改善したのがFlatMaster Raです。 
どの様に改善したのかは、また別の機会に詳しく紹介する事にしますが、 
とにかく使い勝手においては、従来の白色干渉計より格段に良くなっています。 
 
百聞は一見にしかず。ご希望あれば、是非弊社に見に来て下さい。 
実際に使ってみれば、他の粗さ測定機と比較してどこが改善されているか 
お分かりになると思います。 
 
装置自体がコンパクトなので、展示会や学会などに持っていって 
その場でデモンストレーションを実施するという事もやっておりますので、 
機会があればまた別途展示会情報等でご案内いたします。 


-- 
中村 将之

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