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2022.04.06

B-0108. 経済の仕組み~円安の背景と影響~ — A.T

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経済の仕組み~円安の背景と影響~

発行:エスオーエル株式会社
https://www.sol-j.co.jp/

連載「高鍋鮎美の三次元測定機って何なの??」
2022年4月6日号 VOL.108

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
無料にてメールマガジンを配信いたしております。

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こんにちは。営業の高鍋鮎美です。


今回は為替を取り巻く経済のお話をしたいと思います。


弊社は測定機を輸入販売しているので、為替の影響を直に受けます。

営業活動にとって重要ではありつつも、経済は常に流動的で、
予測は難しいですし、ましてやコントロール出来るものではないので、
為替についてはあまり学んでいなかったのですが、

先月半ばから急に円安が進み、
一時はUS1ドルあたり125円という6年7ヶ月ぶりの円安を記録する事になり、
これは流石に状況を理解しないと支障が出るなと思い情報収集しました。


何人かの経済学者やアナリストの話によると、
今起きている急速な円安は以下の2つが大きな要因だそうです。


1. アメリカと日本の金融政策のギャップ:

 今年3月16日にアメリカの中央銀行にあたるFRBが、
 「コロナ禍で2年間続けてきたゼロ金利政策を解除し政策金利を0.25%引き上げる」
 と発表しました。

 ※金利とは、お金を貸し借りする時の利息の事で、
  金利がゼロという事は、企業や個人はお金を借りやすくなるので、
  投資が進み、経済が活性化する事が期待されます。

 
 金利が低いのは良い事のように思えますが、アメリカが今回それを上げた理由は、
 「記録的なインフレの加速を抑制し、雇用と物価の安定を図る為」だそうです。

 ※インフレとは物価が上がるという事です。
  物やサービスの値段が上がる分、収入も上がれば良いのですが、
  短期間に物価が上がり過ぎたり、バランスが崩れてしまうと問題が生じます。

  また、インフレが起きるという事は昨日まで1ドルで買えていた物が
  今日は1.1ドルになるというイメージ(10%値上げの場合)なので、
  相対的にお金の価値が下がる事も意味します。


 アメリカでは、
 コロナで経済が低迷している時は、金利を下げてお金が回る事を優先しましたが、
 2022年は金利を段階的に引き上げて、次のフェーズに移る事に決めたという事です。


 一方、日本は、
 中央銀行が引き続き金融緩和(今の低金利)を維持すると発表しました。


 金利はお金を借りる時は低い方が良いですが、預金や投資する際は高い方が得です。

 アメリカは金利を上げる事を選び、日本は低いまま維持する事を選んだ事で、
 投資家たちは一気に日本円を売って、ドルや他の通貨を買ったそうです。

 これにより、
 「円の人気が無くなる→円の価値が下がる→円安」が一気に進んだそうです。


2.日本の貿易赤字:
 
 もう一つ指摘されている円安の主要因は、
 海外との貿易で、日本が直近の経常収支で赤字になってしまった事だそうです。

 貿易は「輸出>輸入」であれば黒字で、反対であれば赤字になる訳ですが、
 残念ながら、日本は維持していた黒字と、それに伴う円の安定性や信頼性を
 この1~2年で失ってしまいました。
 
 しかも日本は資源輸入大国なので、
 今のこの世界情勢で石油などのエネルギーの価格が高騰し更に赤字が増し、、、

 これまで有事の時は、
 比較的変動の少ない日本円が投資家から一定の支持を得ていたらしいですが、
 今の状況では日本円に流れる動きは少ないらしく、円安の抑止にはならないそうです。



経済や金融のニュースは知らない事だらけですが、
自分の身の回りの小さな変化も、意外と世界で起きている大きな変化から生じたもので、
興味を持って調べてみると物事の見え方が少し変わる気がします。


今週も最後までお読み頂きありがとうございました。


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A.T

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