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2019.09.11

A-0098. ドイツ語の面倒臭さ(冠詞) — TT

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ドイツ語の面倒臭さ(冠詞)

発行:エスオーエル株式会社
http://www.sol-j.co.jp/

連載「X線CTで高精度寸法測定!?」
2019年9月11日号 VOL.098

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
無料にてメールマガジンを配信いたしております。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



ドイツ人と仕事をするので、趣味でドイツ語を勉強していますが、
そう簡単にペラペラとは話すことができません。

英語を話すときは、日本語を経由することなく、
英語で考えて話します。

でも、ドイツ語で話そうとすると、
頭の中にまず英語の文章が思い浮かんで、
それをドイツ語に訳しています。

そのため、ドイツ語会話は時間が掛かりますし、
面倒臭くなって、英語で話してしまいます。

せっかくドイツ語で文章が出来上がっても、
一つ単語が分からないだけで、
そこだけ英語でしゃべるのはカッコ悪いので、
ドイツ語ではなく、全部英語でしゃべってしまいます。


ドイツ語は、ルールが厳格です。
ルールを記憶して、間違えないように話そうとすると、
話すことができなくなってしまいます。

そのため、間違いを恐れずに、話してみるのがよいのです。
が、分かっていても実行は難しいです。


単語を覚えるときは、単語の性も一緒に覚える必要があります。
男性名詞、女性名詞、中性名詞があります。
日本語や英語には無いものです。

英語の the man は、ドイツ語で der Mann になります。
英語の the woman は、ドイツ語で die Frau になります。
英語の the child は、ドイツ語で das Kind になります。

つまり、定冠詞(英語の the)が、
ドイツ語では性によって変化します。

さらに、英語は語順で、
「男が」「男に」「男を」を区別しますが、
ドイツ語は、冠詞が変化することで区別します。

男性名詞は、

  男が = der Mann
  男の = des Mannes
  男に = dem Mann
  男を = den Mann

のように変化します。

女性名詞の変化は、

  女が = die Frau
  女の = der Frau
  女に = der Frau
  女を = die Frau

です。

中性名詞の変化は、

  子供が = das Kind
  子供の = des Kindes
  子供に = dem Kind
  子供を = das Kind

です。

さらに、複数形は、英語のように s を付けるだけではなく、
だいたい4種類ほどの変化があります。
 ・複数形が単数形と同じか、母音が変化する
 ・単数形の語尾に e が付く、さらに母音が変化することもある
 ・単数形の語尾に er が付いて、母音が例外を除いて必ず変化する
 ・単数形の語尾に en が付き、母音は絶対に変化しない

これらの複数形の変化は、単語ごとに覚えるしかありません。

そして、なんと、複数形では、冠詞も変化します。

  子供達が = die Kinder
  子供達の = der Kinder
  子供達に = den Kindern
  子供達を = die Kinder

ひたすら覚えて、使ってみて、感覚がつかめてくると、
少しずつ楽しくなってきますが、
最初は気が狂いそうになります。

「der 何とか」と言われたら、
男性名詞の「が」なのか、女性名詞の「の」か「に」なのか、
複数形の「の」なのか、単語の性を知らなければ、判断できません。

den に至っては、男性名詞の「を」か、複数形の「に」かを
判断する必要があります。


そしてそして、不定冠詞も変化します。
英語では、「a」か「an」です。
英語の母音の前では「an」というのが面倒臭いなんて
言ってられません。

  ein, eines, einem, einen
  eine, einer, einer, eine
  ein, eines, einem, ein

を使い分けなくてはなりません。

英語の I, my, me, mine も面倒臭いとは言えません。
ドイツ語では、英語の I, me, mine に対応して、
  ich, mir, mich
と変化し、my は、続く単語の性によって、

  mein, meines, meinem, meinen
  meine, meiner, meiner, meine
  mein, meines, meinem, mein

と変化します。しかも、複数形の場合は、

  meine, meiner, meinen, meine

です。


今回は冠詞の変化の多さをお伝えしました。
でもこれだけでは終わりません。

英語の三単現の s が簡単に思えるほど、
ドイツ語の動詞は、主語によって多くの変化があります。

形容詞も続く名詞によって、冠詞のように変化します。
しかも、強変化、弱変化、混合変化 というものがあります。

動詞は、単語が分離したり、分離しなかったりします。

過去形と過去分詞は、ものすごく変化します。

関係代名詞も冠詞に似た変化をしますが、同じ変化ではありません。

英語の仮定法が難しいと言っている場合ではありません。
ドイツ語には、接続法というものがあり、
「直接法」「命令法」「接続法」の違いを理解し、
「要求話法」「非現実話法」「間接話法」によって、
「接続法I式」「接続法II式」を使い分ける必要があります。
このときの動詞は、これまた大変な変化をします。


時間があるときに、このようなドイツ語の面倒臭さ(楽しさ?)を
またお伝え致します。

いや、時間がないときに、
つまり、数学や物理学の計算をしたり、
間違えのないようにロジックを組み立ててお話を作ったり
する時間がないときに、

ドイツ語の文法を羅列することで、
その回のメルマガをしのぎます。


--
高野智暢

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