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2018.12.12

A-0088. 交流の瞬時値、最大値、平均値、実効値 — TT

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交流の瞬時値、最大値、平均値、実効値

発行:エスオーエル株式会社
http://www.sol-j.co.jp/

連載「X線CTで高精度寸法測定!?」
2018年12月12日号 VOL.088

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
無料にてメールマガジンを配信いたしております。

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何らかの装置を使おうと思うと、必ず必要になるのが交流電源です。
交流100Vや200Vと言った場合には、
通常は「実効値」と呼ばれる値を指します。

今回は、交流電源の基本的なお話をします。

交流を考えるときは普通、正弦波形を考えます。
このとき、電圧は瞬間ごとに違う値を取りますので、
時間の関数として書くことができます:

  v(t) = Vm sin(ωt)

この v(t) を「瞬時値」と呼びます。
更に、この式に出てくる Vm のことを「最大値」と呼びます。


では、「平均値」を計算してみましょう。

もし交流の1周期( = T )の平均値を取ってしまうと、
プラスマイナスで同じ波形を足すことになってしまうので、
ゼロとなってしまいます。

そこで、交流の平均値と言った場合には、
1/2周期(半波平均値)を計算します。

1/2周期のサインカーブとt軸で囲まれる領域の
面積 S を求めて、T/2 で割ります。
面積は、0 ~ T/2 の定積分なので、

  S = ∫Vm sin(ωt) dt
   = Vm [ -(1/ω)cos(ωt) ]^(T/2)_0
   = -(Vm/ω) { cos(π) - cos(0) }
   = Vm×T/π

となります。
すると、平均値 Va は、S/(T/2) を計算すればよいので、

  Va = Vm×(2/π)

だと分かります。
(ここまでの計算で、ω=2π/T という関係式を使っています。)


続いて、「実効値」を計算してみます。

実効値は、直流の場合と同じ電力となる交流電圧の値を求めます。
まず、オームの法則から、抵抗が R のときの電流 i(t) は、

  i(t) = v(t)/R

なので、電力 P(t) は、

  P(t) = i(t) v(t) = v^2(t)/R

となります。さらに、電圧の瞬時値を書き下すと、

  P(t) = (Vm^2 /R) sin^2(ωt)
     = (Vm^2 /2R) { 1 - cos(2ωt) }

となります。そして、平均電力 Pa を計算するために、
0 ~ T の定積分を周期 T で割って、

  Pa = (1/T)∫(Vm^2 /2R) { 1 - cos(2ωt) } dt
    = (Vm^2 /2RT) [ t - (1/2ω)sin(2ωt) ]^T_0
    = (Vm / √2)^2 /R

となります。
直流の場合は、P = IV = V^2 /R ですので、Pa と比較することで、
交流の実効値 Ve が

  Ve = Vm / √2

だと分かります。


公式を憶えておくだけでも役に立ちますが、
一度、意味を確認して導出しておくと、
応用が利くようになります。


--
高野智暢

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