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2019.07.10

E-0078. X線CT画像処理の明暗補正 — EC

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X線CT画像処理の明暗補正

発行:エスオーエル株式会社
http://www.sol-j.co.jp/

連載「測定の新常識!?SOLがお伝えするノウハウ!」
2019年7月10日号 VOL.078

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
無料にてメールマガジンを配信いたしております。

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皆さん、こんにちは。

今回は画像処理の明暗補正機能について話します。

X線CTでスキャンする前に、明暗補正を実施する必要があります。
では、なぜ明暗補正が必要なのでしょうか?

まず、X線検出器の構造から話します。
X線検出器はシンチレータとイメージセンサの組み合わせでX線を検出します。

シンチレータとしては一般にCsI(Ti)が使われており、波長が550nm付近を
中心とした光にX線を変換する材質です。

イメージセンサは、マトリックスの感光ピクセルセンサで構成され、各ピクセルは
そのピクセルに当たる光の明るさをグレースケール値(0~255)で表します。

イメージセンサの各ピクセルでは常に暗電流による電荷が発生している為、X線が
入射しない状態においても常に電気信号が出ています。これらの電気信号はシステム
のノイズとなります。このノイズの影響を最小限に抑える為に、X線検出器に対して
暗補正を実行します。

次にX線が照射される場合を考えると、X線の光強度は設定条件により変化します。
またX線検出器の各ピクセルの感度にバラツキがあり、信号量と比例する固定パター
ンノイズやショットノイズが発生します。

このようなノイズを低減させ、イメージセンサの性能を最大限に利用する為に、
X線検出器に対して明補正を実行します。

そして、X線の電圧や電流、露光時間などの測定条件を変えた場合、明暗補正を再度
実施する必要があります。ソフトウェア上のボタンを押すだけで自動実行されるので、
簡単な操作です。

明暗補正後はLastDarkImage.rawとLastBrightImage.rawという補正データが作られ、
このデータに基づいて、撮影が実施されます。

しかし、実際に撮影する時、このようなシンプルな明暗補正を実施しても、イメージ
センサの感度補正が不十分なことがあります。それによりリングアーチファクトが生じ
ます。特に高精度な測定が要求されるときは、注意が必要です。

このようなノイズを低減する為に、Werth社は独自のリングアーチファクト補正機能
を開発しました。

この撮影方法は、X線検出器を固定したまま撮影せず、X線検出器をY軸方向へ数回移動し、
それぞれの位置で撮影を実施し、得られた写真データを上手く処理して、CTスキャンを
実行します。この撮影方法を通して、不十分な感度補正に生じるノイズを処理して、より
精度高いデータが得られます。

リングリークアーチファクト補正ありの撮影を実施する場合、明暗補正も専用の明暗補正
になります。この場合、X線検出器も同様にY軸方向へ数回移動し、それぞれの位置で明補
正を実施し、数枚の補正写真を作ります。一方、暗補正は変わらない為、1枚の補正写真に
なります。

リングアーチファクト補正ありの明暗補正を実施したら、LastDarkImage.rawと数枚の写真
データが1つに纏まったLastBrightVolume.rekxというデータファイルが作られます。

明暗補正は、寸法測定のX線CTにおいて、ノイズ低減になくてはならない工程です。
原理を理解した上で活用することが肝要です。

以上、今回は、X線CT画像処理の明暗補正 についてお話しました。

それでは、今日はこの辺で。
最後までお付き合い頂き、有難う御座いました。


--
張

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