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2016.10.05
E-0034. X線管内のお話 — MN
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X線管内のお話
発行:エスオーエル株式会社
https://www.sol-j.co.jp/
連載「測定の新常識!?SOLがお伝えするノウハウ!」
2016年10月5日号 VOL.034
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
三次元測定機やアプリケーション例などをテーマに、
無料にてメールマガジンとして配信いたします。
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こんにちは。
エスオーエルの永田です。
10月になりました。
すっかり秋の気配が感じられるようになりました。
今年もまた、ノーベル賞の季節になりました。
大隅良典先生がノーベル医学生理学賞を受賞しましたね。
おめでとうございます!!
大隅先生は、オートファジーという、生物がタンパク質を分解し、
アミノ酸などの合成に再利用する、という現象の発見をしました。
この現象の解明により、
癌や神経疾患の治療法の開発に期待ができるそうです。
なんだかとてもワクワクしますね…!
さて、
今回はX線管内のお話をします。
X線管内は真空になっており、
フィラメントから飛び出した熱電子達が、
ターゲット目掛けて飛んで行きます。
ターゲットに熱電子が衝突することで、X線が発生します。
熱電子がフィラメントから発生してターゲットへ衝突するまでは、
様々な障壁が待ち受けています。
熱電子はフィラメントを出るとまず、グリッドを通ります。
グリッドはフィラメントよりも電位が高くしてあり、
この電位差によって熱電子が飛び出すのです。
電流を制御するためには、この電位差を変えます。
こうして真空中に投げ出された熱電子は、
ターゲット目掛けて飛んで行きます。
ここで、浮遊物があると、衝突してエネルギーを失ってしまいます。
また、壁面にプラスに帯電したものがあっても、
電子は寄り道をしてしまいます。
被膜なんかあれば、帯電してコンデンサになってしまいます。。。
ターゲットへ当たる前に、熱電子はコイルの中を通って行きます。
ターゲットの適切な場所へ当たるために、向きを調節するのです。
収束させられた熱電子は、ついにターゲットへ当たり、
持っているエネルギーを、X線生成のために捧げるのです。
X線発生後は、アパチャーによって収束させられます。
こうすることで、光源のスポット径を小さくすることができます。
電子やX線は目では見えないので、想像するしかないのですが、
実際に何が起きているかを考えるのは、
なんだかとてもワクワクします…!!
本日はこの辺で。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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永田睦美
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