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2016.03.23

D-0107. 透明・半透明サンプルのTTV, Thickness測定方法について — MSN

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透明・半透明サンプルのTTV, Thickness測定方法について 
 
発行:エスオーエル株式会社 
https://www.sol-j.co.jp/ 
 
連載「知って得する干渉計測定技術!」 
2016年3月23日号 VOL.107 
 
平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。 
干渉計による精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、 
無料にてメールマガジンを配信いたしております。 
 
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 
 
 
 
こんにちは、営業技術の中村将之です。 
 
 
先月はピンチヒッターのノナーカにメルマガを頼んでしまいました。 
今月は頑張るぞ!!と気合を入れて、この原稿に挑んでいます。 
 
まずは雑談程度に、私生活の話題から。 
3月と言えば、卒業の季節。 
企業でも人事異動があったり期が変わったりと 
新しい旅立ちやスタートを迎える方も多くいらっしゃると思います。 
我が家の4歳と2歳の息子達も、4月からは保育園のクラス替えがあります。 
その前に、1年間の成長を親に披露する発表会があるという事で、 
私もその発表会を見に行きました。 
 
4歳の長男は、堅実にコツコツやるタイプ。 
発表会でも練習通り、そつがなく猿蟹合戦のハチ役をこなしていました。 
一方で2歳の次男は、本番で弾けるタイプ。 
ステージ上で名前を聞かれて、まず絶叫。全身を使って大きな声で歌って踊って...。 
それぞれ楽しめました(笑)。 
保育園の先生方、いつも本当にありがとうございますm(__)m 
 
 
さて、本題に入りましょう。今回は弊社で扱っているFlatMaster MSPに関して 
情報を提供したいと思います。今回のテーマは透明・半透明サンプルのTTV,  
Thickness測定についてです。 
 
透明サンプルとは、鏡面加工後のガラスや水晶等の透明体を指します。 
一方半透明サンプルとは、鏡面加工前の上記サンプルを指します。 
透明サンプルに関しては2次フリンジ解析、 
半透明サンプルに関してはRefMirror解析にて 
それぞれのTTV及びThicknessを測定します。詳細に関し、述べていきます。 
 
両面鏡面加工後の透明体を垂直入射方式の干渉計で干渉縞を見た時、 
参照平面とサンプル表面で反射した2つの反射光により生じる1次フリンジと、 
サンプル表面とサンプル裏面で反射した2つの反射光により生じる2次フリンジの 
2種類の干渉縞が見られます。 
1次フリンジはサンプルの表面形状、 
2次フリンジはサンプルの厚みムラ形状を示す干渉縞となりますので、 
それぞれを別々に解析する事が出来れば、 
サンプルの平面度と厚みムラ(TTV)が同時に測れるという事になります。 
MSPでは、レーザーの波長を変調してフリンジスキャンを行うという原理を 
採用しているので、1次フリンジは参照平面とサンプルまでの距離(Gap)、 
2次フリンジはサンプルの絶対厚み(Thickness)に起因する干渉縞の明暗サイクルが 
得られます。このサイクルの違いをFFTで取り出してそれぞれの干渉縞に関して 
解析する事で、平面度・TTV・Thicknessを同時に測定しています。 
 
一方半透明サンプルに関しては、 
RefMirror解析というMSPにしか出来ない特殊な方法で測定を行います。 
半透明サンプルでは、透明サンプルと違ってサンプルの表裏面が粗く、 
垂直入射干渉計では干渉縞がまともに見えません。 
サンプル表裏面で光が乱反射してしまうからです。 
そこで、サンプルからの反射光では無く"透過光"を使おう!! 
というのがそもそもの発想です。 
サンプルを覆うように鏡面な何か(フォトマスクやウェーハ等)を載せ、 
半透明サンプルを透過した光で別の鏡面サンプルの干渉縞を得ます。 
この時、半透明サンプルを透過した光は、透過しない光に比べ、 
サンプルの屈折率+絶対厚み分 光路長が長くなります。 
透過しない光で生じる干渉縞と透過した光で生じる干渉縞、 
それぞれをMSPでフリンジスキャンすると 
半透明サンプルのTTVとThicknessが測定出来てしまうという原理です。 
これは文章だけで説明するのは、難しいですね。 
 
半透明サンプルを透過する光の光学距離をOPL(S)、 
透過しない光の光学距離をOPL(R)とした時に、 
半透明サンプルの厚みTと屈折率nがどの様に表せるか、一応式を下記します。 
 
  OPS(S) = OPL(R) - T + n×T 
 
Tについて解くと、 
 
  T = ( OPL(S) - OPL(R) ) ÷ (n-1) 
 
となり、半透明サンプルのTTVとThicknessが測れる...という事になります。 
どうでしょう? 分かりにくいですよね?? 
 
 
とにかく、下記に該当するお客様は、SOLまでご連絡下さい。 
 
1. 鏡面加工する前の硝材の絶対厚みと厚みムラが測定したい 
2. 鏡面加工前後で違う測定機を使っているが、測定機間で整合性が取れず困っている 
3. RefMirror解析、MSPに大変興味がある(笑) 
 
最後になりますが、私のメルマガ連載は今回を持って終了(の予定)です。 
短い間ですが、皆様ありがとうございました。 
来月第4週からは"あの方"が帰ってきます!! 


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中村 将之 

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