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2015.07.15

B-0028. 半導体関連学会からの情報 — AT

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半導体関連学会からの情報

発行:エスオーエル株式会社
https://www.sol-j.co.jp/

連載「高鍋鮎美の三次元測定機って何なの??」
2015年7月15号 VOL.028

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
無料にてメールマガジンを配信いたしております。

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こんにちは。


弊社が扱うCorningTropel社製品は、メインが平面度測定という事もあり、
半導体業界に一番多く導入して頂いています。

その為、年に数回は学会に参加して、各社様のご発表を拝聴したり、
また機会があれば企業展示や講演などもさせて頂いています。

測定機という間接的な立場ではありますが、材料毎の特徴や加工方法の違い、
それらによる形状の変化の仕方の違い等、
「形状測定」という視点から押さえておきたいところではありますので、
学会は大変興味深く、勉強になります。


ここ1ヶ月で弊社が参加させて頂いたところでは、
まず6月26日に砥粒加工学会殿が主催された
「パワーエレクトロニクス用SiC基板の高精度・高品位加工&評価計測の最新技術」
というテーマの学会がありました。

SiCの加工においては、数年前に国プロでMSP150-Wafer(MSP-DL)という機種を
導入させて頂いたご縁で、今回弊社の者が講演を仰せつかりました。

因みにこのMSP150-Waferという機種は、
既存の機種に国プロの皆様のお知恵を拝借して開発された製品で、
ウェーハのTTVやLTV、SORIやBOWを測れる従来品にプラスして、
「厚みを全面で、繰り返し精度0.1um以下で測定する」という点が特長の装置です。

研磨前後や膜貼り前後の形状の変化を全面でご覧頂けます。


この辺りの開発の経緯や測定機を扱う者として、選定におけるポイント等を
ご紹介させて頂きましたが、中々「測定」がテーマで話させて頂ける機会は
少ないようで、ご好評だったそうです。良かったです。


この学会の前日の6月25日、SiC業界にとっては大きな発表がありました。
JR東海が、「SiCを採用した新幹線車両用駆動システムを開発し、実用化の目途が立った」
というものです。

SiCというと、パワーデバイスという事で随分前からそのポテンシャルに大きな期待が
寄せられていましたが、価格が高いなど様々な要因によって、
なかなか足踏みしているような雰囲気がありました。

学会でも「5年後には~」とおっしゃっていた方が次の年もまた「5年後には~」と講演されていて、
正直なところ「どうなんだろう。。」と思ったものです。

それが、東京メトロ銀座線や阪急電鉄、山手線に続き、
ついに新幹線まで来たかと思うと、いよいよ大きな次のステージに来たんだなぁと思いますし、
お付き合いのあるSiC関連の研究者の方々のお顔が浮かんで、良かったなぁと嬉しく思います。

益々今後に期待です。



他に、7月9日には「次世代パワー半導体デバイスの進展」というテーマの学会がありました。
これは先進パワー半導体分科会研究会殿が主催されているもので、
第三回の今回はつくばで開催されました。

「次世代」がテーマだったので、窒化ガリウム(GaN)、酸化ガリウム(Ga2O3)、
ダイヤモンド、窒化アルミニウム(AlN)といった材料が、SiCの次を担うという事で
発表されていました。


材料の特徴により、「競争ではなくて棲み分け出来る」というのが印象的で、
これまでもそういうお話は伺っていはいましたが、講演でその構図をお教え頂き、
初めて納得しました。


半導体業界を支える研究者の方々のご講演を聞くと、
新しいデバイスを世の中に生み出すには、本当に地道な研究の積み重ねなんだなぁ
と改めて思います。

敬意を表し、電化製品を大事にしようと思いました。


今週も、最後までお読み頂いて、ありがとうございました。


--
A.T

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