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2013.10.10

A-0029. 幾何公差(vol.001):分類と種類 — TT

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幾何公差(vol.001):分類と種類

発行:エスオーエル株式会社
https://www.sol-j.co.jp/

連載「X線CTで高精度寸法測定!?」
2013年10月10日号 VOL.029

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
無料にてメールマガジンを配信いたしております。

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今回から不定期で「幾何公差」の連載をすることに致しました。
というのも、最近は幾何公差に関するお問合せがとても増えてきたからです。


Werthの三次元測定機は、もともと幾何公差に強みがあります。
光学式の画像輪郭測定や接触及び非接触による倣い(スキャニング)測定など、
昔から大量のデータを処理することが得意でした。

寸法公差と比較して、幾何公差では大量のデータ処理が重要となります。
その延長線上にX線CT三次元測定機 TomoScope があります。


確かに技術の発達した現在は、簡単に要求される技術が実装できるように見えます。
我々を含めて、測定機メーカー各社は、技術力の高さをアピールするために、
高度な技術を短期間でスマートに開発したかのように見せることがあります。
しかし、実際は長年の泥臭い小さなノウハウの積み重ねの上に苦労して開発された技術が
表面的な模倣と大きく差別化されることが多いのです。

そのような技術的ノウハウの積み重ねの一端を担うことと
その差別化された技術の真の価値を伝えるのが、
我々エスオーエルの任務です。

最近も TomoScope をご購入されたお客様に、そのポイントを伺ったところ、
他では実現できなかった幾何公差の測定が可能だったことを挙げられていました。

おそらく、幾何公差の機能をソフトウェアに実装することは、そんなに難しくはありません。
しかし、ソフトウェアとハードウェアの開発体制を自前で持ち、
長年に亘って形状測定を専門としてきた企業には、他の追随を許さない技術の厚みがあるのです。


そんなことをお伝えできるように、幾何公差の連載を始めようと思いました。
連載の計画ができてから、そのフレームワークに多少悩みました。

まず、どんな情報を流すか。
世の中には既に、幾何公差の情報が溢れています。
解説や噛み砕いた説明は、本やインターネット上にたくさんあります。
規格を調べたければ、JISなどを読むのが正確です。

かといって、お客様の情報をそのまま流すわけにもいかない。

そこで、メールマガジンに流す情報としては、順序を追って体系的に学ぶようなものではなく、
読者が用語や考え方に慣れ親しめるように、読み流せるようにしようと思います。
読み流して気になった点は、JISや専門書を調べて頂ければと思います。
また、電話やメールで弊社にお問合せ頂ければ、それは大歓迎です。


次に、文字だけで幾何公差について、どこまでお伝えできるか、ということです。
これは、とりあえずやってみようということで、今悩むのはやめました。

そして、連載の形式をどうするかです。
最初は、現在ある4本の連載とは別に5本目の連載を立ち上げることを考えました。
しかし、今ある4本の連載は時を経て、書き手が定着したので、その流れに沿うことにしました。
今は、4名が連載を1本ずつ担当しています。
干渉計の連載は、当初私が担当していましたが、すっかり乗っ取られてしまいました。

そこで、幾何公差の記事は、連載内の特集とし、タイトルに通し番号を入れることにしました。
幾何公差の記事は、私がX線CTの連載内で書くことが多くなりそうですが、
連載をまたいで幾何公差の特集が書かれることもあるかと思います。
なにしろ、干渉計はまさに「平面度」という幾何公差を測定する装置ですから。


いつものようにタイトルに掲げた本題に入る前の前置きが長くなってしまいました。
でも、本題に書くような内容は、探せばどこかで見つかる情報が多いので、
前置きに書かれるような他で手に入らない情報がこのメールマガジンの特色なのかもしれません。

では、残り少しで本題に入ります。
どこでも手に入る情報ですが、専門用語の刷り込みが今後の流し読みに貢献するかと思います。


<幾何公差の分類>

 幾何公差は、大きく4つに分類されます。

   a) 形状公差
   b) 姿勢公差
   c) 位置公差
   d) 振れ公差


<幾何公差の種類>

 ひとまず種類を羅列します。

    1) 真直度
    2) 平面度
    3) 真円度
    4) 円筒度
    5) 線の輪郭度
    6) 面の輪郭度
    7) 平行度
    8) 直角度
    9) 傾斜度
   10) 位置度
   11) 同心度 及び 同軸度
   12) 対称度
   13) 円周振れ (半径方向 及び 軸方向)
   14) 全振れ  (半径方向 及び 軸方向)


 Werthのソフトウェアは上記の全種類に対応しています。
 でも、ソフトウェアが対応していることと、実際に測定できることはイコールではありません。
 TomoScope のX線CT測定ではかなり多くの幾何公差が測定可能です。
 X線CTだけではなく、他のセンサーを合わせて搭載すれば、ほぼ全ての幾何公差が測定可能です。
 この辺の情報がおそらく結構重要で、お役に立てるかと思います。

それでは、これからの連載をお楽しみに。



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高野智暢


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