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2013.03.10

A-0022. TomoScopeの高速化 — TT

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TomoScopeの高速化

発行:エスオーエル株式会社
https://www.sol-j.co.jp/

連載「X線CTで高精度寸法測定!?」
2013年3月10日号 VOL.022

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
無料にてメールマガジンを配信いたしております。

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X線CT三次元測定機 TomoScope は、初号機の発表から8年が経とうとしています。
この間に、急速に開発が進み、大きなニュースも幾つかありました。

測定時間の高速化についても、開発の歴史があります。

実は、測定時間は大きな関心事の一つですが、
そのアピールには苦労するのです。

測定物や求める精度によって、時間が変わるというのが理由の一つです。
また、例えば同じ1時間でも、早いと考えるお客様も遅いと考えるお客様もいらっしゃいます。

接触式の三次元測定機で何時間もかけて1万点以下のポイントしか得られないのが、
数十万点を1時間以内というと、早いと感じます。
例えば製品の開発目的で、1日に数個しか測定しないのであれば、1時間は長くありません。

でも、製造現場で1時間は長く感じます。
抜き取りで何個測定できるかという勘定をして、遅すぎる。。。となってしまいます。


TomoScopeの開発当初は、1時間かけて内部も含めて全体が測定できる、
しかも精度が規定できる、というだけで驚きでした。
あぁ、でも何だか像が粗いね。。。
え、金属だと測定時間は、さらに何倍もかかるの?
という具合でした。


そこから、透過画像を取りながら、随時再構成計算ができるようになり、
早くなりましたというアピールの時期がありました。
必要な透過画像を全て取得し終わってから、計算を始めていたものが
並列で随時実行するようになりました。
でも、もう当たり前になってしまいました。

精度を犠牲にして、高速でスキャンできます という時期もありました。
でも、精度を犠牲にしているので、あまりうけませんでした。

精度を犠牲にする方法はいくつもありました。
回転のステップを減らす、360°の回転をやめて180°回転にする、
X線スポットサイズが大きくなるけど明るくする、像を粗くする、
無理やり連続回転で透過画像を取り込む、、、
なんかそんな感じでいっぱい方法がありました。


次の画期的な進歩は、X線源の大きなレベルアップでしたでしょうか。
190kV のX線源にダイヤモンドのターゲットを採用し、
スポットサイズを小さく保ったまま、出力を上げることができるようになりました。

このX線源ができてから、今までプラスチックは150kV、金属は225kV が主な選択肢でしたが、
190kV が精度も高く、スキャン時間も短いということで、一躍売れ筋製品になりました。


その次が、X線検出器のレベルアップでした。
これも190kV 用のパネルが高速取り込みに対応し、
TomoScope 190kV がさらにお客様のニーズを捉えることとなりました。


そして、今、190kV のX線検出器のさらなるレベルアップと、
駆動系のコントローラのクロックアップが重なり、
精度を落とさず、さらなる高速化が実現しました。

5mm~10mm程度の金属の測定物でしょうか。
これが、6分でスキャン完了です。
精度は2μm位でしょうか。

300箇所の寸法測定プログラムを走らせると、4分位で数値化完了です。

合計10分でこのレベルの測定が完了です。
如何でしょうか?

1個ずつの測定だけでなく、
何個も同時にスキャンして、結果を個別に出力することもできます。
2個ずつなら、実質スキャン時間は半分、
4こずつなら、1/4です!

まだ遅い??
では、精度を犠牲にしましょうか。。。
もっと早くできると思います。

ん~、では、もっと測定物の形状を単純にして下さい。
もっと早くしても精度を保てます!

また、そのうちさらなる高速化実現のニュースがお届けできると思いますよ。


既にTomoScopeをお使いの皆様、高速化実現のためのアップグレードもご提案できます。
ご興味が御座いましたら、是非お問合せ下さい。


--
高野智暢


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