FlatMasterの測定原理(白色干渉計)

1. 干渉とは

光には波の性質があります。波は重ね合わせの原理に従って、2つの波の位相がピッタリ合った時には、山と山、谷と谷が重ね合わさり、強め合い(明るくなり)ます。一方で互いの位相が180°異なり、山と谷が重ね合わさった時には弱め合い(暗くなり)ます。

波

2. ミラウ型白色干渉計

FlatMaster-Raはミラウ型白色干渉計を採用しています。

光源から出た光は、ビームスプリッタで反射する光(参照光)と、ビームスプリッタを透過する光に波面分離されます。そして、参照光とテスト光が、図の各光路(光路1と光路2)を通って再び重なった時、干渉を起こします。

白色干渉計図解

白色光は380nm~750nm(紫~赤色)の波長の光が混ざっています。それぞれの色の光は、この2つ光路(光路1と光路2)の光路長差が波長の「整数倍」の時に強め合い、「整数倍+半波長」の時に弱め合います。そのため、ある光路長差の時に青色の波長は強め合い、赤色の波長は弱め合うということもあります。

白色干渉計図解

全ての色の光の干渉結果の合成が白色光の干渉結果となります。白色光の干渉結果は2つの光路(光路1と光路2)の光路長の差に対してグラフのようになります。光路長差が0の時、全ての波長の光が強め合いますので、白色光の干渉は最も明るくなります。

3. FlatMaster-Raの特徴

FlatMaster-Raでは、固定ステージの裏からサンプルに白色光を照射します。この構造により、厚みの異なるサンプルを測定するときに干渉縞を探し直す手間が省けます。

(I)固定ステージの上に置いたサンプルに白色光を照射する場合 (顕微鏡の構造)と、(Ⅱ)固定ステージの裏からサンプルに白色光を照射する場合(FlatMaster-Raで採用している構造)を考えてみます。

(I)固定ステージの上に置いたサンプルに白色光を照射する場合(顕微鏡の構造)

ステージの上に厚み500μmのサンプルを測定した後、厚み300μmのサンプルを測定するとき、200μmレンズを下げ、約3μmの幅しかない白色光の干渉縞が出る位置を探す必要があります。

白色干渉計図解

(Ⅱ)固定ステージの裏からサンプルに白色光を照射する場合 (FlatMaster-Raで採用している構造)

FlatMaster-Raでは、厚み500μmのサンプルを測定するセッティングのまま、厚み300μmのサンプルが測定できます。厚みによらず、測定面とサンプル測定面が同一面となる為です。そのため、干渉縞を探し直す必要はありません。

白色干渉計図解

4. フリンジスキャン

干渉の条件を変え、干渉縞を走査する手法をフリンジスキャンといいます。

時刻t1~t4までフリンジスキャンを行うと図のように干渉の結果が変わっていきます。これを連続してみると縞が流れているように見えます。

FlatMaster-Raでは、レンズの位置を動かし、サンプルと参照ミラーの位置関係を変えることで干渉の条件を変えています。

白色干渉計図解

5. なぜ粗さ測定に白色干渉計なのか?

粗さ測定機であるFlatMaster-Raの光源は白色光です。一方、平面度を測定するFlatMasterやFlatMaster-MSPの光源はレーザーです。

なぜ粗さ測定で白色光を使用するのか?理由があります。

下図は平面形状を表した例です。最も大きな波長成分が平面度、次に大きな波長成分がうねり、そして粗さ成分は最も細かい波長成分です。平面度やうねり成分に比べ、粗さ成分は局所勾配が非常に大きいことが分かります。

白色干渉計図解

レーザーが光源であるとき、光路長差と干渉結果はグラフのようになります。位相のズレが2πあるごとに同じ干渉結果を繰り返します。そのため、位相のズレが2π以上であっても、隣り合ったピクセルaとピクセルbの位相のズレは2π未満であることを前提とし、高低差を解析するほかありません。

一方で、白色光の干渉の解析に有効な光路長差領域は約3μmであり、位相のズレが2πあるごとに同じ干渉結果が繰り返されることはありません。そのため高低差を間違えて解析することがありません。

白色干渉計図解

粗さ成分は局所勾配が大きい為に、隣の縞の位相のずれが2π以上になるケースが多々あります。高低差を間違えて解析しないように、光源に白色光を採用します。

その他の測定原理

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