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測定とフィルタ

発行:エスオーエル株式会社
http://www.sol-j.co.jp/

連載「知って得する干渉計測定技術!」
2010年5月10日号 VOL.016

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測定とフィルタは、切っても切れない関係にあります。

たまに「フィルタなんていう怪しいものは掛けないで欲しい。そのままが信頼できる。」
なんていうお問い合わせがあることもあります。

確かに、フィルタが測定においてどんな役割を持っているのか、
どんなフィルタが使われているのか等、
情報が不十分なままでは、怪しいと思われても仕方ありません。

本来の形状を歪める色眼鏡のようなイメージを持たれてしまっているのかもしれません。


<なぜフィルタが必要か>

この問いに答えるためには、幾つかのアプローチがあると思いますが、
測定する行為自体がすでにフィルタになっている
ということを説明するところから始めてみましょう。

表面の形状をデータとして取り込むことを考えます。
接触式では、針先端の径より細かい粗さは取り込めません。
干渉計からの表面形状データをCCDカメラで取り込むことを考えても、
CCDのピクセルより細かい形状は、平均化されてしまい、取り込めません。

つまり、もし仮に本来の形状というものがあり、それを完全に知ることができたとしたら、
それに比べると、現実の測定では、なんらかの情報を取りこぼしている
(フィルタリングしている)と考えることができます。

これを突き詰めて考えると、そもそも測定とは何かという議論になってしまうので、
それは一旦置いておいて、フィルタの話に戻ります。


測定機も工業製品ですので、いろんな意味で個体差があります。

それを合わせ込み、同じものを測定すれば同じ結果が得られるようにする行為が、校正です。

しかし、測定機のノイズの入り方の個体差や設置環境によって、
測定値を乱そうとする要因は多く存在します。

それらをできるだけ排除し、安定した測定結果を得るには、フィルタが不可欠です。


また、異なる原理の測定機で測定した場合の結果の合わせ込みにも使えます。

サプライヤが横分解能の高い装置を持っていて、
エンドユーザーが横分解能の低い装置を持っている状況を考えます。

エンドユーザーの装置と相関を取り、円満に製品のスペックを規定するために、
フィルタを使って、エンドユーザー側の装置に結果を合わせ込むことができます。


さらに高度なフィルタの使い方として、
形状データから必要な波長成分だけを抜き出して解析するという使い方もあります。


フィルタについて考察すると、話題は尽きません。
次の機会には、フィルタの種類と特徴を解説したいと思います。

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高野智暢


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