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対称性と群と3次元回転

発行:エスオーエル株式会社
http://www.sol-j.co.jp/

連載「X線CTで高精度寸法測定!?」
2015年7月8日号 VOL.051

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今回は、3次元回転を取り上げます。

日々、3D-CADや3次元の測定データをコンピュータ上で
クルクル回転して扱っていますが、
その背景にある数学は、とても興味深いものです。


丁度、一週間程前にも、(コンピュータ上ではない)3次元回転に関して、
仕事上で触れる機会がありました。

三次元測定機で測定する物を保持する回転台の設計を
社内で口頭依頼したのですが、伝え方が不十分で、
思ったものと違う図面が出来上がってきたので、
訂正の依頼をしたということがありました。

XYZの直交座標系があり、角度0の初期状態で、
X軸に沿った回転A軸、Y軸に沿った回転B軸、Z軸に沿った回転C軸
を考えます。
(XYZ軸は固定で、A軸を回転するとB軸とC軸が振れる状況です。)

2つの回転台を組み合わせて、
B軸の回転台にC軸の回転台を乗せた機構を必要としていました。

しかし、設計者にそれを正確に伝えなかったために、最初の図面は、
C軸の回転台にB軸の回転台を乗せた機構になっていました。

何が問題か、少し説明してみます。

測定物として、ピラミッド(四角錐)を考えます。
正方形の底面があり、残りの面に [1], [2], [3], [4] と
番号が書いてあるとします。

底面を回転台の上に接するようにセットします。

B軸の回転台にC軸の回転台を乗せた機構であれば、
天井(Z軸方向)を向いていたピラミッドの頂点をB軸回転で少し横に倒し、
C軸回転で、[1]〜[4] の面を順に天井を向くように送っていくことができます。

一方で、C軸の回転台にB軸の回転台を乗せた機構では、
ピラミッドの頂点は水平に向きを変えるだけで、
どのような回し方をしても [1]〜[4] の面は天井を向くことはありません。

3次元の回転は、このように複雑になります。


回転を詳しく調べるには、まずある1点が回転によって、
どの位置に動くかを考えると明確になります。

2次元の回転は、前回少しお話しました。
2次元回転の場合は、角度αの回転後に角度βの回転をした状態と、
角度βの回転後に角度αの回転をした状態が一致します。

3次元回転の場合は、例えば、
X軸周りの角度αの回転後にY軸周りの角度βの回転をした状態と、
Y軸周りの角度βの回転後にX軸周りの角度αの回転をした状態は、
一般に一致しません。


2次元回転のように、操作の順序を入れ替えても状態が一致するものを
可換群(または、研究者の名前を冠して、アーベル群)と呼びます。

それに対して、3次元回転のように、
操作の順序を入れ替えると状態が一致しないものを 非可換群 と呼びます。

非可換群は、可換群に比べて圧倒的に扱いが困難になります。


今回も3次元回転を2次元回転でやったように、
極座標表示して、数式を書こうと思いましたが、
長くなったので(そして3次元の数式を書き始めるとさらに長くなりますので)、
次回以降にします。

--
高野智暢


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