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【 記 事 】

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関数の考え方と幾何公差

発行:エスオーエル株式会社
http://www.sol-j.co.jp/

連載「X線CTで高精度寸法測定!?」
2015年4月8日号 VOL.047

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「子曰く、学びて時に之を習ふ。亦説ばしからずや。...
人知らずして慍らず、亦君子ならずや。」

論語の冒頭ですが、いいことを言っているなぁと思います。
論語に限らず、何度も目(耳)にしては素通りしてしまう言葉が多いですが、
ある日突然、いい言葉だと実感する時がやって来ます。


さて、「誤りを恐れることと、真理を恐れることとは全く同じひとつのことなのです。」
と言った人がいるそうですが、前回も触れたように、
このメルマガは、伝えたい事を優先するので、何か誤りを含んでいるかもしれません。

そして、このような伏線を張る本人が一番誤りを気にしているのは明白で、
誤りが無いように余計な配慮をし、文章を分かりにくくしています。

何故慎重になっているかというと、
「関数」の定義と、実務で直面する問題に対する応用
を話題にしようと思っているからです。

「関数」と聞くと、
「写像」「圏論の射」「作用素」「変換」「汎関数」「超関数」「多価関数」
などと頭の中で連鎖反応が起き、
「関数の定義をこんな形にしてよいものか?」
「こんな応用のやり方では厳密さに欠けるのでは?」
という雑念で本題が吹き飛んでしまいそうになります。

心を落ち着けて、三点にまとめます。


<1.関数とは何か>
 入力 X に対して、出力値 Y が返ってくる関係のことを関数と呼びます。


<2.平面度測定の落とし穴>

 測定機を関数、測定物を入力、平面度の数値を出力と考えます。
 それぞれ、関数 f、測定物 X、平面度測定値 Y と書けば、
   Y = f(X)
 と書けます。

 しかし、落とし穴があります。しかも前後に幾つもあります。

 まず、平面度測定機と関数の考え方を結び付けて、
 Y = f(X) を納得頂く必要があります。
 (測定機を関数と見なす難しさが「前」の落とし穴)

 次に、それが不十分であることと、
 実用上重大な問題であることに気付く必要があります。
 (そしてこれが「後」の落とし穴)

 前の落とし穴 と 後の落とし穴 を混同しないことが重要で、
 更に後の落とし穴が何重にもなっていることに気付く必要があります。

 後の落とし穴をクリアすると、

   平面度Y = f( 測定物X, 測定領域R, 測定条件S )

 という多変数関数になっていることに気が付きます。

 測定領域R を 測定条件S から分離することに大きな意味があります。
 なぜなら、測定条件として「エッジ除外 2mm」を入力したとしましょう。
 これで 測定領域 を確定したという誤解が非常に多いのです。

 「エッジ」とはどこか?という問いを真剣に考える必要があります。

 干渉計で平面度を測定する場合は、測定物の端面がエッジにはなりません。
 干渉計が認識するエッジは、フリンジスキャンの場合、局所勾配によって決まります。
 ただし、局所勾配を正しく判定できるアルゴリズムを持っていることが前提です。

 そこで、測定領域として「直径 146mm」という具合に、
 相対値ではなく絶対値で指定する必要があります。

 直径 150mm の測定物の測定データからエッジ除外 2mmをすると、
 測定領域は、直径 146mm より小さくなってしまいますが、
 その事実を知らない人がほとんどです。
 特に、知っている人こそ要注意で、周りの人も知っているはずという前提は危険です。

 前の落とし穴 をクリアしていれば、
 測定領域の絶対値指定や絶対値表示ができない測定機があれば、
 測定機として大きな欠陥であることが理解できます。

 多変数関数の変数が欠けた状態(測定領域の絶対値表示がない状態)で出力される
 平面度の値には、信頼性が欠けています。
 変数が欠けている(正確には隠れている)ので、
 平面度の数値が社内や社外で一人歩きしたときに問題が発生します。


<3.幾何公差測定の落とし穴>

 幾何公差も同じです。測定領域が重要な要因となります。

 目的に応じた測定方法をよく考える必要があり、
 関数の考え方がとても役に立ちます。
 (詳細は、メルマガ一回分では収まらないので、次の機会に。)

 幾何公差が測定できる測定機は多いですが、
 「簡単に幾何公差測定可能」「専門知識不要」という
 謳い文句には注意が必要です。
 考えなくても数値だけは出てくるという状態は危ういのです。


それでは、最後にもう一つ、
「子曰く、学びて思わざれば則ち罔し、思いて学ばざれば則ち殆し。」

--
高野智暢


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