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幾何公差(vol.003):理論的に正確な寸法

発行:エスオーエル株式会社
http://www.sol-j.co.jp/

連載「X線CTで高精度寸法測定!?」
2013年12月10日号 VOL.031

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「理論的に正確な寸法」という言葉を聞くと、
何だかその解釈について哲学的な議論が始まりそうです。

しかし、ここで言う「理論的に正確な寸法」とは、歴(れっき)とした専門用語でして、
定義が明確にされているものです。

JIS規格を見てみると、JIS Z 8114(製図用語)に番号3519の用語として記載があります。
その定義は、「形体の位置又は方向性を幾何公差(輪郭度、位置度、輪郭度及び傾斜度の公差)を
用いて指示するときに、その理論的輪郭、位置又は方向を決めるための規準とする正確な寸法。」

定義が単なる言葉の言い替えで、トートロジーのようになっている印象がありますが、
ここで重要なのは、幾何公差を使うときに必要なものであると明記してあることです。


「理論的に正確な寸法」は、英語では「theoretically exact dimension」といい、
「TED」と略されることがあります。

図面上では、公差が付いていない、長方形の枠で囲んである寸法が
「理論的に正確な寸法」になります。


では、図面上で、公差が付いていない、長方形の枠で囲んでいない寸法があった場合は、
どういう意味になるでしょうか。

図面を読み描きする人にとっては常識になっていると思いますが、
うっかりすると忘れてしまうかもしれない公差が隠れています。
「普通許容差」と呼ばれるもので、予め指定した寸法に対して許される誤差の範囲が
決められています。


ここで、長方形の枠で囲んでいない寸法を引き合いに出したのには、3つ理由があります。

1つ目は、図面は決まりごとを守って読み描きしなくてはならないもので、
勝手な解釈はできないという基本の確認。

2つ目は、幾何公差のお話を進めていますが、
話の順序としては、寸法公差について十分基礎を説明して置かないと、
幾何公差の本当の威力を分かりやすく的確に説明するのは難しそうだということ。
でも、メールマガジンとして気ままに書いていますという言い訳。

3つ目は、決まりごとを守って図面を描きさえすれば、
望みどおりの加工品ができあがるというわけではないこと。
つまり、寸法公差で正しく指定したつもりでも曖昧性が残るので、
幾何公差が必要になるということのご紹介。

この1つ目と2つ目はよいとして、
おそらく重要な3つ目を(絵を描かずに)どう説明するかが悩みの種です。


そこで是非、JISや多くの解説書を参考に、
同じ形状を寸法公差と幾何公差を使って一度描いてみることをお勧めします!

随分、図面の印象が変わるはずです。

おそらく、多くの方が寸法公差による指示に慣れており、
幾何公差は必要最小限を使うという状況だと思います。

これはこれで正しい幾何公差との付き合い方のように思います。
過剰な幾何公差の指定は、コスト高になることがよくあります。

しかし、幾何公差を使いこなすことは、
今後のビジネスにおいて大きな競争優位を手にすることになりそうです。


我々、測定機を提供する側も幾何公差がビジネスチャンスだと考えています。
これは、ゼロサムゲーム(一方が得した分、もう一方が損をする状況)ではありません。

幾何公差を使いこなすことができれば、測定機を使う側、測定機を提供する側、
その測定機で測定された製品を供給する側、受け取る側、
設計する側、加工する側
といった利害が対立しそうな関係をWin-Winの関係にすることが可能になります。


仕事柄、私は図面で見た記号や指示方法をよく断片的に勉強します。
でも、機会を見つけて、体系的に学ぼうとしていると、
何かに気が付いて、知識の点が線で繋がって、何かが開ける感覚を味わうことがあります。

このメールマガジンを書くことも、その機会の一つですが、
断片的な知識で分かったつもりになっていたことの奥深さに気が付いたとき、
何と言うか、びっくりします。

その驚きを上手く伝えられれば良いのですが、
相変わらず断片的で勝手な文章で申し訳ないです。


測定機を提供する側のビジネスチャンスの一つとして、
我々の場合、図面の中に M に ○ の記号を探すというものがあります。

次回以降の予告的なお話になりますが、
最大実体公差というものです。

これは、寸法公差と幾何公差が関係し、
生産者のコスト低減に大きく寄与するものです。

しかし、M に ○ の記号は、たまに見かけますが、そう頻繁に見るものではありません。
頻繁に使っているという方がいらっしゃいましたら、是非ご連絡下さい。
良い提案ができると思います。


そして、我々にとってもお客様にとってもビジネスチャンスとなる
最大実体公差があまり使われていないというのであれば、
我々が(このようなメールマガジン等と通じて)広めていけば良い!
という発想もあります。

今回もいろいろ書きましたが、面白く読んでもらえる文章が書けるように
頑張ります。
それ以上に、仕事で皆様に貢献できるように頑張ります。

--
高野智暢


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