当社は埼玉県に本社をおく、測定機の "エスオーエル株式会社" です。 同名あるいは類似の企業名にご注意下さい。

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【 記 事 】

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ベクトルとベクトル空間とベクトル場

発行:エスオーエル株式会社
http://www.sol-j.co.jp/

連載「X線CTで高精度寸法測定!?」
2013年5月10日号 VOL.024

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
X線CTスキャンによる精密測定やアプリケーション開発情報などをテーマに、
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みなさん、こんにちは。
ドイツ出張中です。

今回の出張では、X線CT三次元測定機TomoScopeの
更なる開発最新情報を入手できました。

是非、今後もメールマガジンや訪問説明、雑誌記事などを通して、
その魅力をお伝えしていこうと思います。


TomoScopeの最新状況は、なかなかすごいことになっています。
X線源にも他のX線CTにはないWerth独自の最新技術が搭載されています。
TomoScopeの最新のX線源と同じものは、他では手に入りませんよ ;-)

TomoScopeの最新情報もすごいですが、
まだまだ基本情報が市場に広く浸透している状況ではありません。
一般的なX線CTでは到達できないデータ品質と精度の秘密を少しずつお伝えしていきます。
(本当に秘密だったりするので、お会いした時にこっそりという情報もあるかもしれません)



ということで、話が飛び、前回の続きと言ってはなんですが、
ベクトルのお話をしたいと思いました。

前回は、電子の運動を説明するためには、
ベクトルのお話をしなくてはなりませんね
ということでした。

知っている人にとっては退屈な、
知らない人にとっては私のメルマガでは説明不足な
この話題をどうしたらそれなりに面白くできるか
というのが課題です。


ベクトルとは何か。
とても簡単かつ、とても難解な質問です。
「ベクトルとは、大きさと方向をもつもの」です。
本当に、本質はこれだけです。

線形代数や抽象ベクトル空間を勉強された方にとっては、
ベクトルを定義するのに、面倒な公理系を用意して、
ベクトル空間を定義してから、その「元」がベクトルだ
とも言えます。

電子の運動を説明するために、「ベクトル場」というものを
説明しなくてはなりませんが
ベクトル場とベクトル空間は違いますよという説明だけで
混乱を招いてしまいます。

ベクトル場は、空間の座標(と時間も)を変数(点)として、
各点にベクトルを割り当てるものです。

ベクトル空間は、考えたいベクトルを寄せ集めたものです。


ベクトルの本質は「大きさと方向」だけなので、
大きさと方向が同じであれば、どこにあろうと同じベクトルです。

人間は抽象化が得意です。
数は、「1, 2, 3, ...」と続きますが、
リンゴであろうとミカンであろうとおにぎりであろうと、同じように数えられます。
「何が何個」から「何が」を取除き、「何個」に着目したものが「数」です。

三角形は、頂点(あるいは辺)の数が3個というものを同一視して考えています。
丸や他の多角形の中から三角形を集めて下さいと言うと、
辺の長さや角度は無視して、重なり合わない三角形も同じものと見なすでしょう。

さらに、たくさんの三角形の中から、同じものを集めて下さいと言うと、
どこに置いてあっても重ねてぴったり合うものを同じと考えます。
「合同」という言葉を聞いたことがあると思いますが、とても重要な概念です。

常識のようにも思えますが、「合同」について考えると、
人類はとてつもない知識の積み重ねをして、それを教育によって継承し、
当たり前になっていくというのは、すごいことだと思います。
よく考えると、知らないし、思いも付かない というのが普通なはずです。

自分の常識や基準で、周りのレベルを決めつけるようなことのないよう、
謙虚な心を常にもっていたいものです。
自分一人で身に付けた知識や思考力などは、取るに足らない量です。

ちなみに、線形代数で「同型写像」と「準同型写像」を学んだ方も
いらっしゃるかと思いますが、数学の人は、同型写像で対応するものは、
同じものなので、それ以上考える必要がなくなります。
合同な三角形ならば、いくつも合同な三角形を考える必要はなく、
代表して1つを考えればよいということです。
考えるべきは、少しだけ違うもの同士の関係です。
ですから準同型写像が研究対象として面白いのです。


ベクトルやベクトル場も抽象化されていますので、
難しく感じることがありますが、慣れれば簡単です。



話のまとまりがなく、今回は(も?)読みにくくなってしまいましたが、
出張の移動中の経験がベースにあります。

10年以上、最初の1ページでギブアップしていた
哲学者ハイデガーの「存在と時間」を100ページほど読み進められました。
(それでも全体のわずかです。あんなに分厚いのにハイデガー自身未完成に終わってます)
年に数回、チャレンジしていましたが、1ページ以上読めた事がありませんでした。

去年の今頃、ベルクソンの「存在と自由」を読み切り、
2回通読したことが基礎になっているようです。

ベルクソンの内容が頭に残っている状態とは言い難いですが、
より難解な本を読む基礎になっているようです。


ベクトルやベクトル空間やベクトル場も
当たり前になっている人にとっては、
理解できない人の気持ちが理解できないと思います。

基礎からちゃんとやれば理解できるはずだと思ってしまいます。
その通りだと思いますが、基礎とは何かを考える必要があります。

アインシュタインが
「教育とは、全て忘れた後に残るもの。これを与えること」
と言っていたり、
囲碁や将棋の定石は、「忘れることを恐れず、何度も並べなさい」
と言われたりするように、

一つの新しい概念や能力を身に付けるためには、
丸々完全に基礎を覚えておく必要はなく、
(一度覚えてみる努力は必要ですが)忘れた後に残る何かが大切なのだと思います。


最後に、もう一つ本のご紹介。
理系の人には、ベルクソンやハイデガーは読みにくいかもしれません。
(理屈っぽい本なので、実は理系の人向けだとおもっていますが。)

理系の人(文系の人にも)にお薦めしたいは、ポアンカレの「科学と仮説」です。
私はこの本が好きで、何度も読み返しています。

新しい本も良いですが、歴史を経ても淘汰されずに残った本には、
現在においても新しいアイデアがつまっています。

--
高野智暢


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