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【 記 事 】

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フーリエ変換による再構成

発行:エスオーエル株式会社
http://www.sol-j.co.jp/

連載「X線CTで高精度寸法測定!?」
2011年2月10日号 VOL.004

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前回は、f(x,y) という形の物体があったとき、
各角度θでのX線の透過像が g(X,θ) と表せるという話をしました。

今回は、g(X,θ) が得られたときに、
フーリエ変換によって f(x,y) が再構成できる様子をみてみます。


まず、g(X,θ) をXについてフーリエ変換してみます。

  G(ω,θ) = ∫g(X,θ) e^(-iωX) dX

ただし、今回出てくる積分の範囲は全て、(-∞,∞) です。
ここで、前回のラドン変換を思い出してみると、

  g(X,θ) = ∫f(X cosθ - Y sinθ, X sinθ + Y cosθ)dY

でしたので、G(ω,θ) がもう少し計算できて、

  G(ω,θ) = ∫∫f(X cosθ - Y sinθ, X sinθ + Y cosθ)dY e^(-iωX) dX

となります。
今、XとYについての二重積分になりましたので、
変数変換してxとyの二重積分にします。
XとYは投影スクリーンの座標系で、xとyは測定される物体の座標系で、

  x = X cosθ - Y sinθ,
  y = X sinθ + Y cosθ

という関係がありました。
∂(x,y)/∂(X,Y) をヤコビアンとすると、dxdy = |∂(x,y)/∂(X,Y)| dXdY ですので、
4つの偏微分 ∂x/∂X, ∂x/∂Y, ∂y/∂X, ∂y/∂Y を計算して、
ヤコビアンを計算します。

  ∂(x,y)/∂(X,Y) = (∂x/∂X)(∂y/∂Y) - (∂x/∂Y)(∂y/∂X)
          = (cosθ)(cosθ) - (-sinθ)(sinθ) = 1

なので、dxdy = dXdY です。
従って、G(ω,θ) がさらに計算できて、

  G(ω,θ) = ∫∫f(x,y) e^[-iω(x cosθ + y sinθ)] dxdy

となります。
ここで、X = x cosθ + y sinθ を使いましたが、
上記 x=... の両辺にcosθを掛け、y=... の両辺にsinθを掛けて、
二つの式を足せば出てきます。

ここまで来ると、
  u = ωcosθ,
  v = ωsinθ
と置くことで、よく知られた変換式になります。G(ω,θ) は、

  G(u,v) = ∫∫f(x,y) e^[-i(ux + vy)] dxdy

と書き直せて、G(u,v) が f(x,y) の二次元フーリエ変換になっています。
つまり、G(u,v) を uとvについて二次元逆フーリエ変換することで、
f(x,y) が以下のように求まります。

  f(x,y) = [1/(4π^2)] ∫∫G(u,v) e^[i(ux + vy)] dudv


少し長くなりましたが、要約するとこういうことです。
  ・g(X,θ) から f(x,y) を再構成したい。
  ・でも、直接的に逆ラドン変換をする方法はよく分からない。
  ・そこでまず、g(X,θ) を一次元フーリエ変換して、G(ω,θ) を作る。
  ・次に、G(u,v) を二次元逆フーリエ変換すると f(x,y) が再構成できた。

ここで注目すべきは、フーリエ変換のみで再構成ができたことです。
フーリエ変換は、FFT(高速フーリエ変換)などが存在し、コンピュータの得意技です。

そして、g(X,θ) から f(x,y) の再構成が解析的に厳密に解けることも分かりました。


実は、ここまで計算方法をご紹介しましたが、
TomoScopeが実際この計算をそのまま実行しているわけではありません。

TomoScopeの計算方法に到達するには、
このような基礎的事項をたくさん積み上げていく必要があります。

--
高野智暢


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